シェルモールドとは乾燥鋳物砂に熱硬化性フェノール樹脂を混合したものを、約250℃に加熱した金型上に落とし込んだり、吹き込みます。
金型に接した部分の鋳型砂中の樹脂が軟化→溶融→硬化していきます。
通常10秒~20秒程経過すると硬化層が数㎜できます。
ここで希望する厚みがあれば金型を反転し、未硬化の鋳型砂を排除します。
このようにして中空の鋳型(中子)や板状の鋳型を製造することができます。
利 点 | ||
①レジンサンドは乾燥で流動性が良い | ➡ | 複雑な形状が作れる。寸法精度が良い。 |
②鋳型強度が高い | ➡ | 搬送、組立て等の扱いがしやすい。(機械化しやすい) |
③レジンサンドのライフが半永久的 | ➡ | RCSとして購入ができ、様々な種類のRCSを用いる事が出来る |
④鋳型の保存性が優れる | ➡ | 生産計画が組みやすい |
⑤反転排砂で中空中子が製造可能 | ➡ | 中子の軽量化(これにより材料、費用の軽減) |
⑥造型スピードが比較的早い | ➡ | 大量生産に適している |
欠 点 | ||
①金型が必要 |
➡ | 金型コストが掛かる為、量産物でないと利益率が低下 |
②加熱を必要とする |
➡ | 加熱により気温が上昇し作業環境の悪化・金型の寿命が短縮されてしまう |
③造型時に臭気、煙が発生 | ➡ |
作業環境の悪化 |
④伝熱による硬化 | ➡ |
大きな鋳型には不向き |
古くから広く使用されてきた方法になります。
砂とケイ酸ソーダを混練した砂で成型した鋳型をCO₂によって硬化させる。
鋳造後の崩壊性と砂の回収再生が著しく困難な方法でしたが、近年では様々な対策と工夫がされている方法でもあります。
利 点 |
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①金型が必要ない | ➡ | 比較的低コストで造型することができる |
欠 点 |
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①造型にある程度時間がかかる |
➡ | シェルモールドよりも造型に時間がかかる為量産には不向き |
②保存期間が短い |
➡ | 時間経過とともに空気中の水分を吸ってしまい形状が崩れてしまう |
③耐久性(強度)が弱い | ➡ |
シェルモールドに比べ衝撃に弱いので長距離の運搬は難しい |
シェルモールドでは300℃前後金型を使用するのに対し、常温の金型を使用して造型するものがコールドボックスです。
熱を使わないので、木製・プラスチック製の主型が使用可能になり、且つ省エネルギーの造型ができます。
利 点 | ||
①金型が必要ない | ➡ |
比較的低コストで造型することができる |
欠 点 |
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①造型にある程度時間がかかる |
➡ | シェルモールドよりも造型に時間がかかる為量産には不向き |
②保存期間が短い |
➡ | 時間経過とともに空気中の水分を吸ってしまい形状が崩れてしまう |
③耐久性(強度)が弱い | ➡ |
シェルモールドに比べ衝撃に弱いので長距離の運搬は難しい |
④専用の設備が必要 | ➡ |
毒性があるものを使用するので、設備がないと人体に影響がでてしまう危険がある |
上記のようにシェルモールドは金型の製作からコストが大幅にかかってしまいますが、耐久性や造型スピードが速いため、短期間で多くの製品が必要な場合はシェルモールドが推奨されます。
CO₂では耐久性や造型に時間がかかってしまいますが、他のものに比べコスト面が抑えられるので少数ロットでの生産の場合はCO₂という選択が挙げられます。
コールドボックスはCO₂よりも耐久性があるため、CO₂では耐えられない場合の選択として推奨されます。
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